日本の国土は、「都市計画地域」と「都市計画区域外」の大きく2つにわかれています。
まちづくりの法規となる都市計画法に基づいて都市計画を進めていくのが都市計画区域です。
都市計画区域はさらに「市街化区域」と、市街化を抑制する「市街化調節区域」に分かれています。
アパートやマンションが建てられる地域は市街化区域と呼ばれています。
用途地域の違いで収益性が変わる
都市計画を進めるうえで、都市計画区域内には、土地利用を細かく規定した用途地域を必ず定めなければ
いけません。
大きく3つに分けると 住居系、商業系、工業系となります。
建ぺい率は建築面積の上限
建ぺい率とは敷地面積に対する建築面積の割合のことです。つまりその敷地に対してどれくらいの規模の建物が建てられるか、また、逆にどれくらいの空き地を確保しなければならないのか?
という割合のことで用途地域ごとに制限されています
建ぺい率 = 建築面積 / 敷地面積
建ぺい率が高ければ敷地いっぱいに建物を建てることが可能です。
逆に低ければ敷地に空いているスペースを多く設けなければいけません。
住居系の用途地域は比較的建ぺい率が低く、商業系の用途地域は建ぺい率が高くなっています。
容積率とは敷地面積に対する建物の延床面積の割合のことをいいます。
つまり、その敷地に対してどれくらいの規模(床面積)の建物が建てられるか、という割合のことで、これも建ぺい率と同じく用途地域ごとに制限されています。
容積率 = 延床面積(床面積の合計) / 敷地面積
建物の面積が60㎡ で5階建ての場合、延べ床面積は300㎡になります。
そして容積率は(300÷100)×100%=300%になります。
この「容積率」が高ければ高いほど、大きくて広い建物が建築可能です。
住居系の用途地域は容積率が低く、商業系の用途地域は容積率が高くなっています。
大きいビルや高いビルなどは、ほとんどの場合商業地域に建っています。
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建ぺい率 |
容積率 |
第一種低層住居専用地域 |
30、40、50、60%のうち |
50、60、80、100、150、200%のうち |
第二種低層住居専用地域 |
30、40、50、60%のうち |
50、60、80、100、150、200%のうち |
第一種中高層住居専用地域 |
30、40、50、60%のうち |
100、150、200、300、400、500% のうち 都市計画で定める割合 |
第2種中高層住居専用地域 |
30、40、50、60%のうち |
100、150、200、300、400、500%のうち |
第1種住居地域 |
50、60、80%のうち |
100、150、200、300、400、500%のうち |
第2種住居地域 |
50、60、80%のうち |
100、150、200、300、400、500%のうち |
準住居地域 |
50、60、80%のうち |
100、150、200、300、400、500%のうち |
近隣商業地域 |
60、80%のうち |
100、150、200、300、400、500%のうち |
商業地域 |
80% |
200、300、400、500、600、700、 800、900、1000、1100、1200、1300%のうち |
準工業地域 |
50、60、80%のうち |
100、150、200、300、400、500%のうち |
工業地域 |
50、60%のうち |
100、150、200、300、400%のうち |
工業専用地域 |
30、40、50、60%のうち |
100、150、200、300、400%のうち |
都市計画区域内で |
30、40、50、60、70%のうち |
50、80、100、200、300、400%のうち |
土地活用の方法について
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