IK complexの設計
物件名: |
IK complex |
場所: |
東京都世田谷区 |
構造: |
RC造 |
階数: |
地上5階建て |
今回の立地について
駅から近く店舗需要もある
立地は都内屈指の人気エリアで、駅からも徒歩約3分と好立地です。 7mの広い道路と、細い道に囲まれた場所にある物件です。
今回は、旗竿地ではないのですが、旗竿地について説明しておきます。
旗竿地は、土地の金額が安く、取得しやすい。奥まった場所にあるので、静かなどのメリットがあります。
デメリットとしては、高度斜線・道路斜線・日影規制など、規制も多く、建築できる建物に制限がかかってしまいます。
旗竿地では、ハウスメーカーのプランだと、部屋数が取れず、さらに、どこかで見たようなデザインになってしまい。長い目で見た時に競争力がなくなってしまう。という事が多くあります。
プラスデザインでは、過去に、旗竿地を活用したプランを多数施工しております。アプローチを活用したプランなどには、定評があります。
建築予算が高く、プランが平凡になりがち
旗竿地の場合、資材を運ぶのが大変で、建築費用が高くなる傾向にあります。
通常のプランよりも予算が上がってしまい、利回りが低下するという可能性があります。さらに、資材が高くなってしまうので、設計に予算が回らず、どこかで見たような物件になりがちです。
そのため、特徴的な物件をつくるには適してないと言われています。
今回は、一階を店舗にして、「高度斜線・道路斜線」を回避しながら、いかに部屋数を多く取るか?
建築費用を上げずに、いかに競争力のある物件をつくるか?が課題でした。
いつもと同じようですが^^;
プラスデザインの提案
駅から3分の好立地
周辺には、にぎやかな商店街があります。駅までも歩いていける距離であり、商業地域にも近いという特徴があります。
電車にのれば、渋谷まですぐであり、学生、社会人、OLなど幅広い賃貸需要があり、家賃も比較的に高くとれる場所です。しかし、周りには物件が多く、空き物件も多数ありました。
渋谷は再開発が入り、グーグルがオフィスを構えるなど、ハイレベルな会社が増えている地域です。
そのため、沿線の地域は、物件次第では家賃も期待できると考えられます。
家賃を高く設定できるので、1階は店舗にしました。周りにはおしゃれなカフェや有名なケーキ屋さんなどもあります。
カフェや、テイクアウト専門の軽めの飲食店などにも向いています。
厳しい建築制限に対応するため、建物全体を少しだけ地中に埋めました。
地中に埋める事で、一階店舗の高さを確保しました。さらに、3階の部屋の広さを確保しました。
4階はどうしても、「高度斜線」の規制が入ってしまうので、1部屋のみになりました。その代わりに、ルーフバルコニーをつけています。
店舗は、天井が高いほど開放感があります。さらに窓が大きいほど、視認性が高まり、歩いている人が入りやすくなります。そのため、大きな窓を作り、さらに天井を木の板で装飾し、壁面をタイルで工夫する事で、デザイン性を高めました。
他社との違い
競争力のある物件づくり
今回は、部屋は単調にせず、A~Dと4つのタイプの部屋を作りました。部屋ごとに特徴が出せるのも、ハウスメーカーだとできない、設計事務所ならではの強みでもあります。
4~5階のCTYPEはフラットプラン。DTYPEはメゾネットプランになっています。
同じタイプの部屋を作らない事で、内見で見に来た人を飽きさせず、他の部屋も見てみようと思わせる事ができます。
コストを抑える
色はなるべくシンプルにして、可動式の棚、クローゼットなど、必要な設備を作ってあります。東京の場合、部屋数をたくさん取ろうとしてしまい、どうしても部屋が小さくなりがちです。
狭い部屋でも、いかに広く、開放的に見せるのか?が大事になります。今回は、ドアは茶色で濃い色を選択しました。
ドアと棚を白にすると、上記のようになります。
壁紙をむき出しのコンクリートにすると、よりモダンな雰囲気になります。壁紙の値段もかからずリーズナブルです。
キッチンは上下に棚を作り、2口のIHコンロにしています。フードは棚の色と合わせて、スタイリッシュな物を選んでいます。水栓部分は可動式になっていて、コストを抑えながら、使いやすいものを選びました。
この辺りは、グレードによって値段が変わってきます。
洗面所について--
洗面所は、窓のしたにタイルを張る事で、今どきの雰囲気にしています。水栓の色を黒にして、洗面台の色と合わせています。予算をかけずに、美しく見せるような工夫をしました。
ファミリー向けの場合
予算や広さに応じて、アイランド型にする事もできます。
夫婦向けの物件をつくる場合は、上記のように、アイランド型にしてコンロの前にガラスを張り、空間を広く見せながらスタイリッシュな部屋にする事もできます。
可動棚の部屋もつくれます
予算にもよりますが、部屋の広さを確保できる場合、可動式の棚をオススメしています。写真はプラスデザインで作った建物のお部屋です。
部屋を安易に区切ってしまうと、20年後のライフスタイルに合わなくなる可能性があります。
可動式の棚で部屋を区切る事で、柔軟に部屋の広さを変える事ができ。単身者から家族向けまで、幅広くお客様の賃貸ニーズに合わせる事ができます。
ルーフバルコニーのある部屋
バルコニータイプの部屋
上の図面は、4~5階の図です。
物件がある地域では、「第2種高度斜線」という規制があります。この規制のために、隣の土地の光を確保する必要があります。
今回、地面を50cm下げたことで、3階の部屋は、斜めに区切るのを回避できました。Cタイプ、Dタイプの部屋は、屋根を斜めに切っているため、部屋が狭くなってしまいます。
そこで、バルコニーなどをつくり、開放感のある空間に仕上げました。
DTYPEの部屋は玄関から続く階段があり、階段を上った先に、キッチンとルーフバルコニーがあります。
ルーフバルコニーの近くにキッチンがあるので、食事を用意して、ルーフバルコニーでお酒を飲むなど、楽しい使い方もできます。
周りが住宅地なので、ルーフバルコニーからの眺めが最高です。
左の写真はDタイプの部屋です。すべての水栓、壁紙、棚、キッチン台、コンロなど全てのグレードを上げています。
Aタイプの部屋に比べて、より家賃を取りやすいようにしました。
狭い部屋の場合は、以下のように工夫ができます。
プラスデザインでは、「見た瞬間に、オッ!!」と思うような空間づくりをしています。コストを抑えながら、いかに目をひく物件をつくるか?を大事にしています。
狭い部屋の工夫
1Rの部屋の場合、いかに部屋を工夫してつくるか?が大事になります。
広い部屋は、「部屋が広い」というだけで、アドバンテージがあります。しかし、狭い部屋は、いかに工夫をするか?が必要になります。
上記の部屋の場合、床材をタイルして、部屋の廊下を木材風にします。壁紙をなくして、コンクリにします。ドアは濃い茶色にします。
このようにすると、狭い部屋でも「デザイン」によって、コストを抑えつつ、おしゃれ空間にできます。
光の演出
夕方に内覧に来てほしい
1階は店舗が入る予定です。通りがかりの人も思わず立ち止まってしまうようなデザインを目指しました。
夕方に内覧に来てください。と言える物件になったと思います。
外壁は、コンクリの打ちっぱなしと、ステンレス庇をアクセスンとで合わせています。ブコツでシンプル、さらに光を加えることで「オッ!」となる要素を作りました。
周りの物件と調和市ながら、存在感のある物件となっています。
また、他の物件では、光をうまく使う事で物件をよく見せています。
旗竿地などは、資材を運搬する費用だけで、建築予算が上がってしまいます。上がってしまった分、他で工夫をする必要が出てきます。
光はうまく使う事で、建物の雰囲気を演出してくれます。
そして、コストはそこまでかかりません。しかし、色や光の大きさを間違えてしまうと、とたんに古臭く、使い勝手の悪い物件になってしまいます。
センスが必要な部分なので、ハウスメーカーでは、あまり手を付けていない分野であると言えます。
建築の予算を抑えるには、たくさんの工夫、建築業者さんとの、連携が必要になります。
予算を抑えながら、他にある物件とも差別化する。
両立は難しいのですが、いかにこの難題に応えていくか?をプラスデザインでは大事にしています。
今回のプランについて
建築費用がさらに高くなる中で
最後まで読んでいただきありがとうございます。プラスデザインの美農と申します。
人件費の高騰、資材の高騰がまだまだ続いています。最近では、鉄筋でのコストが合わず、木造で作る物件も増えています。
今回も、いかにコストを上げず、良い建物をつくるか?に苦労をしました。
限られた予算の中で、よい建物をつくるのは、本当に難しいな...と、日々、思っています。
建物は、一度作ったら終わりではなく、そこから、メンテナンス、収益性、競争力を維持していく必要があります。今を見て建物をつくると、20年後に入居率が下がる...という事になります。
デザインをなるべく、シンプルにしているのは、20年後のトレンドにも合うようにするためです。
立地が良く場所であれば入居率は落ちないと思いますが、今後、自動運転など交通インフラに革命が起きた場合、今、人気の物件でも条件が変化する可能性も出てきます。
大事なのは、時代の変化に合わせて、物件をカスタマイズできるようにしておく。変化を見越して建物を作っておく事です。満室経営を続けていくには、日々の建物メンテナンスも大事になります。
賃貸経営は、建物を作ったら終わりではありません。私も自分で賃貸マンションを作り、運営しているのでその難しさは理解しています。
プラスデザイン今後も、お客様のためによい物件を作っていきたいと思います。
難しい環境ではありますが、変化を恐れず、果敢に新しい事に挑戦していきたいと考えております。
もし、建物を作りたい!とお悩みの方がいらっしゃいましたら、ぜひ「一級建築士の美濃」までご相談くださいませ。
物件名: |
IK complex |
場所: |
東京都世田谷区 |
構造: |
RC造 |
階数: |
地上5階建て |
実績のご紹介です
マンションの設計、アパートの設計実績をご紹介いたします。プラスデザインではアパート、マンションだけでなく自宅、店舗の設計もしております。お気軽にご相談くださいませ。
差別化した物件づくり
駅から徒歩15分の立地にある物件を、満室にするには?今回は、世田谷区の成城にある物件を設計、施工させていただきました。北側4mの道路に接道している変形敷地です。
旗竿地に木造の3階建て
オーナー様は、いくつか他社様にて2F建てアパートの提案を受けていましたが、収益性がいまいちのため、プラスデザインにご相談に来られました。
はじめまして、代表の美農です
はじめまして、プラスデザインの美農と申します。
私は多くの物件を手掛けてきました。そのなかで、たくさんの矛盾をみてきました。
だからこそ、わかることがたくさんありました。
土地活用は良い建物を、良い企画のもとで作り、安心・安全に運用していくところまで考える必要があります。多くのノウハウと実績のあるプラスデザインにおまかせくださいませ。
完成までの流れについて
ご相談から、完成までの流れです。お客様の要望や予算を聞いて、オリジナルでプランをお作りいたします。
プラスデザインでは完成した後も、アフターフォローいたします。借り入れや融資についてのご相談も大丈夫です。
ご相談からはじまり、工務店の選定、プランニング、契約、建築確認申請、地鎮祭、管理、いくつもの工程を経て、完成となります。 建物は、作ってからが始まりです。管理方法などもきちんと説明させていてただきます。